耳鳴り

耳鳴り

耳鳴りとは

耳鳴りは、大きく分けると、次の2つがあります。

  1. 「自覚的耳鳴」・・・本人しか聴こえない
  2. 「他覚的耳鳴」・・・患者さんの体の耳周辺や耳管などで実際に何らかの音がしていて、外部からも聴くことが可能

多くの方が20dB以下の耳鳴りを持っていると言われており、程度が弱いため日常生活をするのには全く支障がないばかりか、自覚していない方がほとんどです。その為瞬間的な音を感じたとしても心配する必要はありませんが、耳鳴りがひどく長引くという場合は、寝られないなど日常生活にも支障をきたしてしまい、音を感じる細胞や神経に障害がある「急性感音難聴」の症状の1つということもあり得ます。そのような場合には早期の治療開始が予後を左右しますので、耳鼻咽喉科に行って正確な検査をし、適切な治療方法を見つけることが大切です。

原因

耳鳴りのある方は何らかの難聴を伴っている方が多いです。(耳鳴り患者様の約80%の方には難聴があると言われています。)

自覚的耳鳴の場合

  1. 突発性難聴などの急性感音性難聴
  2. 老人性難聴
  3. メニエール病
  4. 中耳炎
  5. 聴神経腫瘍
  6. 高血圧

などが原因で起こる場合もあります。

誘因としては

  1. 精神的ストレス
  2. 睡眠不足

が挙げられ、耳鳴りを発症することがあります。

近年では、耳鳴りの患者さんが年を追うごとに増加し、仕事や人間関係によるストレスや疲労も大きくなっているからだと思われます。

一方、他覚的耳鳴は、私たちの身体が発する音で、例えば、耳の周辺の血管の音、耳と首周りの筋肉が収縮(しゅうしゅく)したり、痙攣(けいれん)したりする音、顎(あご)の関節障害による音などが聞こえ、気になっている状態です。
他覚的耳鳴は、自覚的耳鳴に比べて頻度が低く、原因を正確に把握するためには精密検査が必要ですが、元となる疾患の治療をすることで耳鳴りも改善します。

症状

周囲に音源がないのに自分には音が聴こえるという症状です。この症状による不快感から精神的ストレス・不眠・肩こりなども起こり、悪循環が起こってしまいます。耳鳴りを訴える患者さんに伺うと、耳鳴りの音は、セミやカエル・コオロギのような「ウィーン」といった音、ラジオの周波数を合わせるときに出る「ヂイヂイ」という音、機械が動作するような「ギー」という音、風のような「ビュービュー」という音など訴える音はさまざまです。
また、片耳だけ耳鳴りがする方、両耳とも耳鳴りがする方、どちらから聞こえるか分からないという方もいらっしゃいます。
自分の周囲では音がしていないのに音がしているように感じるので、軽い不快感を感じるという程度の耳なりから、不眠、時にはうつ状態に陥るほどの耳鳴りまで状態はさまざまですが、いずれにしても大なり小なりのストレスや障害が引き起こされます。

治療法

耳鳴りの原因は様々であり、原因が明らかな場合はその原因を除去することによって治癒する場合もありますが、原因が明確でない場合が多く、特に内耳を原因とした耳鳴りは様々な治療を試みる必要があります。
ただ、現代の医学では耳鳴りのメカニズムは明確にはなっていませんが、中枢性に耳鳴りがすると考えられています。ただ、様々な治療を試みることにより、耳鳴りの症状が治癒あるいは改善することもあります。
そのため、当院の治療法としては原因を調べた上で、治療を行います。原因に対しての治療を行います。

  1. 耳鳴りの原因を治す治療
  2. 耳鳴りによる苦痛や煩わしさを軽くする対処療法

当院では耳鳴りの詳細な説明を含め様々な耳鳴りの治療法(内服、点滴、漢方治療、音響療法など)を行っています。
いずれにしても、早期に原因を特定することが耳鳴りの治療では必要不可欠です。初期の治療開始が肝心ですので、お悩みの方はお早めにご来院の上ご相談ください。